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重加算税の交渉術

(2012年10月26日 11:15)
交渉術1
「重加算税ではないことから交渉を始める」

重加算税が問題になる場合は、
  1. 否認項目があって増差所得が発生
  2. これが重加算税になる可能性
という2つの論点に分かれるのですが、
このときに、もちろん否認項目がなくなれば、重加算税になる可能性も自然になくなることから、ほんとのどの税理士は否認項目から交渉するのですが、
実際は「重加算税ではない」よう交渉すべきなのです。

例えば、
法人の損金に、役員の個人的支出が入っていたとします。

調査官:「役員の個人的支出なので、認定賞与で重加算税ですね」
税理士:「いやいや、認定賞与ではなく役員に対する貸付金でいいじゃないですか!」
調査官:...絶対に増差をとりたい
 ↓
重加算税から交渉
 ↓
税理士:「これは重加算税ではないですよ!仮装も隠ぺいもしていませんから」
調査官:「...確かに重加算税ではないですね」
調査官:重加算税ではないということはそんな悪いことをやっていないということだから貸付でいいや...

という思考回路になります。

これは論理の問題ではなく、感情・思考の問題です。
調査官の立場になって考え、実際に交渉してみればこれが驚くほどうまくいくことが実感できるはずです。



交渉術2
「重加算税が確定していたら、他の重加算税項目は無しにしてくれるよう交渉する」

売上の除外がわかり、これは間違いなく重加算税だとします。
もう反論の余地なしの状態というわけです。
そこでさらに、上記のような「役員の個人的支出」も指摘されたとすると、

税理士:「すでに売上除外で重加算税なんですから、個人的支出の部分については重加算税じゃなくていいですよね」
と主張しますが、これはまったく法的な根拠がない主張。
しかしこれが結構な割合で通ります。
なぜなら、調査官は不正発見「割合」を気にしているのであって、
重加算税の賦課「金額」を上げたいと思っているのではないからです。
ここが重要です。

どんな項目であろうと、極端な話、欠損金が減るだけで本税がゼロ、重加算税がゼロ円であっても、重加算税を賦課すれば、不正発見に該当するのです。

1つでも重加算税の賦課が確定していれば、他に何項目重加算税の項目を追加しても、不正発見割合は変わらない(上がらない)わけですから、調査官はあまり気にしなくなるというわけです。



交渉術3
「言葉がすべて」

調査官は重加算税を賦課したいわけですから、税務調査の過程で誤りを発見したら
「除外」「脱漏」「不正」「故意」
という言葉を使ってきます。

これらをあえて使うのは、
「除外ですね?」と言って、税理士や納税者が
「まあそうですね」と回答すれば重加算税を賦課できると考えているからです。
この場合は、
調査官:「この売上は除外ですね?」
税理士:「いえ、売上の計上漏れですね」
と言葉を置き換え、その瞬間に否定しなければなりません。

重加算税が脅しの手段であるならまだマシなのですが、
どう考えても重加算税ではない事案がほとんどです。

3つの交渉術で、不当な重加算税の賦課をぜひ回避してください。


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